AEFAフォーラム「衣の造形 Clothing」カテゴリーの担当になりました。
宜しくお願いします。
会員の方、どなたでも書き込むことができますのでご参加をお願いします。

すでに30年近く前のことですが、勤め人だった頃運良く休職ができ1年間アジアを中心に旅をしていたことがありました。その時に出会った様々な国の工芸や民族衣装に魅せられ、その後も多くの国々に探しに行っていた経験があります。
ギャラリーなどで販売していたこともあり、小さなポシェットなども含めてですが、アジアやその他の国々の古布などがいまだに1000点近く手元にあります。20ヵ国近くのものがあると思います。
多いのはアジアの少数民族の刺繍や民族衣裳などですがペルーや中東のものもあります。
素晴らしい手仕事のものですが無くなりつつあることが残念です。
少しずつ紹介していきたいと思います。
今回は岩立広子さんと「対話する布」展の話しです。
学会と岩立ミュージアムとのコラボ企画ですので詳しくは下記をご覧下さい。
会員以外でも参加を希望される方は事務局までお問合せ下さい。
最初に岩立さんのコレクションを見たのはかなり以前、ミュージアムの開設当初かそれ以前だったかもしれません。
とても美しいインドのターバンが天井から床まで何本も下がり展示されていた風景を記憶しています。その美しい布をどのような人達が纏(まと)っていたのか想像するだけでもインドへの思いが馳せました。
手元にある岩立広子さんの著書「インド 大地の布」をあらためて見ると岩立さんのコレクションがいかに素晴らしいかわかります。
掲載されている布や衣裳の素晴らしさに加えて、それを作った人達の生活風景の写真、訪れた時の話などを読むとインドの人達の暮らしに思いを馳せることができます。
たまたま1年近く前の朝日新聞デジタルの記事を見つけました。
◎「さよなら自由が丘の美術館 もう見られない半世紀かけたコレクション」
朝日新聞デジタル 2021年11月14日
https://www.asahi.com/articles/ASPCD5JDVPCDUCFI007.html
記事には「財政的な苦境から休止を決意した。一般の人が貴重な収蔵品を見る機会は失われる。」とありますが、今回の企画は休止中のスポット的再開ということでしょう。
今企画は「貴重な収蔵品を見る」ことができる数少ない機会ですし、90歳になろうとする岩立さんのお話を聞くことができる貴重な機会です。
先日、当学会の山本会長と一緒に岩立さんに会いに行った際にも、個人美術館の運営の厳しさと収蔵物の管理の大変さを話されていました。
辺鄙な地まで探しに行くこと自体大変なわけですが、そこで手にしたものを保管・管理することの大変さが良くわかりました。何しろ収蔵品は計約8千点を上るとのことですので。
多くの人達に見てもらいたいと開いた小さな美術館も記事には「開館以来、赤字続き」とあります。
それでも多くの人達に見てもらいたいと12年間続けてきたことに敬意を表します。
今回の企画は昨年8月に発行された書籍「対話する布~ミュージアム活動の12年」の発刊記念でもあるとのこと。
私個人としても是非の参加をお薦めするものです。
雑感でした。
参考:岩立広子さん著書
どちらも岩立フォークテキスタイルミュージアムで購入可。送ってもらうこともできます。
直接お問合せ下さい。
https://iwatate-hiroko.com/japanese/news.html
◎「インド 大地の布―岩立広子コレクション」

著者:岩立 広子
出版社:求龍堂
発売日:2007/10/1
大型本:207ページ
定価:6,800円+税
参考:紀伊國屋書店ウェブストア
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784763007278
◎「対話する布 ミュージアム活動の12年」

定価:2,530円(本体2,300円)
執筆:岩立広子
編集:岩立フォークテキスタイルミュージアム
判型:A4
総頁:96頁 フルカラー
https://iwatate-hiroko.com/japanese/news.html
アジアの経済発展の陰で、失われていくテキスタイル文化を大切にしなければと思います。ゆっくり楽しませていただきました。また、この博物館の行末が気になりました
衣の造形部会に参加された方、熱心に先生の話を聞いてくださり、ありがとうございます。この活動を写真、動画でお伝えしたかったのですが、撮影はダメでした。ご了承ください。